ANAPHYLAXIS / EPIPEN / ALLERGY EMERGENCY

アナフィラキシーとは?
エピペンが必要になる場合について

アナフィラキシーは、食物、薬、蜂刺されなどをきっかけに起こる、
重い全身性のアレルギー反応です。

「じんましんが出る病気」と思われがちですが、
実際には咳、喘鳴、息苦しさ、のどの違和感、血圧低下、意識障害などを伴うことがあり、
時に命に関わることがあります。

福岡市早良区高取、藤崎駅・西新駅周辺で、アナフィラキシーやエピペン処方・更新について相談したい方はご相談ください。

じんましんがない場合もあります

皮膚症状が目立たず、咳、喘鳴、息苦しさ、血圧低下で始まることがあります。

エピペンは命を守る薬です

アナフィラキシーの重症化を防ぐため、迷う場面では早めに使用することが重要です。

初回処方・更新に対応

当院では、原則として15歳以上の方を対象に、エピペンの初回処方・更新処方に対応しています。

エピペンは「持っているだけ」では不十分です。
どのような症状で使うのか、使った後にどう行動するのかを理解しておくことが大切です。

アナフィラキシーとは

アナフィラキシーとは、アレルギー反応によって全身に急速な症状が出る状態です。
皮膚症状だけでなく、呼吸器、消化器、循環器、意識状態など複数の臓器に症状が出ることがあります。

原因となるものを食べた、薬を使用した、蜂に刺された、運動をしたなどの後に、
短時間で症状が進行することがあります。

皮膚症状がなくても起こることがあります

アナフィラキシーでは、じんましんや皮膚の赤みが目立つこともありますが、
皮膚症状がはっきりしないまま、呼吸困難、血圧低下、意識障害などで始まることもあります。

「じんましんがないから大丈夫」とは言い切れません。
急に息苦しい、のどが締まる、ふらつく、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は注意が必要です。

アナフィラキシーでみられる症状

アナフィラキシーでは、次のような症状が組み合わさって出ることがあります。
皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状、循環器症状のうち、どれが目立つかは人によって異なります。

皮膚・粘膜の症状

  • じんましん
  • 皮膚の赤み
  • かゆみ
  • まぶた・唇・顔の腫れ

呼吸器の症状

  • 咳が止まらない
  • ゼーゼー・ヒューヒューする
  • 息苦しい
  • のどが締まる感じがする
  • 声がかすれる

全身症状

  • 強い腹痛・吐き気
  • 繰り返す嘔吐
  • ふらつき
  • 冷や汗
  • 血圧低下
  • 意識がぼんやりする

喘息をお持ちの方は特に注意が必要です

喘息をお持ちの方では、アナフィラキシー時に呼吸器症状が重くなることがあります。
「いつもの喘息発作」と思っていても、食物、薬、蜂刺されなどのきっかけがある場合は注意が必要です。

アナフィラキシーの原因

アナフィラキシーの原因には、食物、薬剤、蜂刺されなどがあります。
原因がはっきりしている場合もあれば、複数の条件が重なって発症する場合もあります。

食物

小麦、ピーナッツ、木の実、卵、牛乳、エビ・カニなどが原因になることがあります。

薬剤

抗菌薬、解熱鎮痛薬、造影剤などで重いアレルギー反応が起こることがあります。

蜂刺され

スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどに刺された後、全身症状が出ることがあります。

意外な原因:開封後の粉製品によるアナフィラキシー

ダニアレルギーをお持ちの方では、
開封後に長期間常温保存されたホットケーキミックス、お好み焼き粉、小麦粉などを食べた後に、
アナフィラキシーを起こすことがあります。

これは経口ダニアナフィラキシー(Oral Mite Anaphylaxis)
あるいはパンケーキ症候群と呼ばれる病気です。

粉製品の中で増殖したダニを摂取することが原因で、
じんましん、咳、喘鳴、息苦しさ、血圧低下などの症状が出ることがあります。

特にダニアレルギーや喘息をお持ちの方では注意が必要です。
開封後の粉製品は高温多湿を避け、できれば冷蔵保存をおすすめします。

登山・キャンプ・草刈り・部活動でも注意

登山、キャンプ、山岳部・登山部、草刈り、庭仕事などでは蜂に刺される機会があります。
過去に蜂刺されで全身じんましん、息苦しさ、ふらつきなどを経験した方では、
再刺傷時に備えてエピペンを検討することがあります。

パンを食べて走ったらアナフィラキシー?

昔の漫画やアニメでは、
「遅刻しそうなので食パンをくわえて学校へ走る」
という場面がありました。

現実の医学では、まれではありますが、
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
という病気があります。

これは、食べただけでは症状がなく、運動だけでも症状がないのに、
「食事」と「運動」が重なった時にアナフィラキシーを起こすものです。

高校生活での例

  • 昼食にパンや麺類を食べる
  • 午後の体育でランニングをする
  • 部活動で運動量が増える
  • じんましん、咳、息苦しさが出る

大学生・社会人での例

  • 会食後に駅まで歩く
  • 飲酒後に階段を上る
  • 昼食後にスポーツをする
  • 入浴後に症状が出る
  • ゴルフや登山中に症状が出る

小麦製品や甲殻類などが関係することがあります。
ここでいう「運動」は、必ずしも激しいスポーツだけではありません。
歩行、階段昇降、入浴などがきっかけになることもあります。

解熱鎮痛薬や飲酒は発症リスクを高めることがあります

食物依存性運動誘発アナフィラキシーでは、
飲酒、体調不良、入浴、月経、睡眠不足などが症状を起こしやすくすることがあります。

特に解熱鎮痛薬の一部、いわゆるNSAIDsは、
発症のリスクを大きく高めることがあります。
風邪気味で解熱鎮痛薬を飲んだ後に小麦製品を食べ、運動や移動が重なって発症することもあります。

食物依存性運動誘発アナフィラキシーでは、
何を食べたかだけでなく、その後に運動したか、飲酒したか、解熱鎮痛薬を使用したか、
体調が悪くなかったかを確認することが重要です。

高校生活とエピペン:学校との情報共有も大切です

当院は原則として15歳以上の方を対象にしているため、高校生のエピペン処方や更新について相談を受けることがあります。
高校生活では、昼食後の体育、部活動、学校行事、校外活動など、アナフィラキシーに備えた情報共有が重要になる場面があります。

学校に伝えておきたいこと

  • エピペンを携帯していること
  • 原因として疑われる食物や蜂刺されなど
  • 過去に出た症状
  • どのような症状で使用するか
  • 使用後は救急要請が必要であること

共有したい相手

  • 担任の先生
  • 養護教諭
  • 部活動の顧問
  • 学校行事の引率者
  • 必要に応じて同級生や周囲の方

本人が打てない時に備える

アナフィラキシーでは、本人がパニックになったり、意識がぼんやりしたりして、
自分でエピペンを使用できないことがあります。
そのような時に、周囲の大人がどのように動くかを事前に確認しておくことが大切です。

学校では、緊急時に教職員が救命のためにエピペン使用を補助・代行することが想定されます。
どのような症状で誰が救急要請し、誰がエピペンを使うのかを、学校側とあらかじめ共有しておきましょう。

必要に応じて、学校生活管理指導表などの学校提出用書類についてもご相談ください。

エピペンとは

エピペンは、アナフィラキシーが起きた時に使用するアドレナリン自己注射薬です。
医療機関に到着するまでの間に、重症化を防ぐ目的で使用します。

エピペンは「最後の手段」ではありません。
アナフィラキシーでは短時間で状態が悪化することがあるため、
必要な場面では早めに使用することが大切です。

処方対象になり得る方

  • アナフィラキシーの既往がある
  • 食物アレルギーで重い全身症状を起こしたことがある
  • 蜂刺され後に全身症状を起こしたことがある
  • 食物依存性運動誘発アナフィラキシーが疑われる
  • 専門医から携帯を勧められている

処方時に確認すること

  • 原因や過去の症状
  • 体重とエピペンの規格
  • 使用すべき症状
  • 使用方法
  • 使用後の救急要請
  • 保管方法・有効期限
  • 内服薬、特にβ遮断薬の有無

当院は原則として15歳以上の方を対象に診療しています。
体重30kg以上の方では、通常エピペン0.3mgを選択します。

内服薬も確認します

高血圧や心臓の病気などでβ遮断薬(ベータブロッカー)を内服している方では、
エピペンの効き方やアナフィラキシー時の対応に影響することがあります。
現在内服している薬がある方は、必ずお知らせください。

エピペンを使うべきか迷ったら

エピペンを処方する際、患者さんから
「どこまで症状が出たら使えばいいですか」
と質問されることがあります。

私は診察室で、
「使うかどうか迷う状況なら、むしろ早めに使ってください」
と説明しています。

迷った時は、命と天秤にかける判断になることがあります

エピペンを使う不利益と、使わずに重症化するリスクを比べた場合、
後者の方がはるかに大きいことがあります。
アナフィラキシーでは、血圧低下や意識障害まで進む前に早めに対応することが重要です。

迷わず使用を考える症状

  • 息苦しい
  • 咳が止まらない
  • ゼーゼーする
  • のどが締まる感じがする
  • 声がかすれる
  • ふらつく、意識がぼんやりする
  • 横になっても治まらない強い腹痛
  • 繰り返し吐く

使った後にすること

  • ただちに救急要請する
  • 救急医療機関を受診する
  • 原則として足を少し高くして仰向けに寝かせる
  • 呼吸が苦しく横になれない場合は、本人が楽な姿勢を保つ
  • 吐き気や嘔吐がある時は横向きにする
  • 急に立ち上がらせたり、歩かせたりしない
  • 症状が一度よくなっても油断しない
  • 使用したエピペンを医療機関に持参する

エピペンは太ももの外側に筋肉注射します。
使用後は必ず救急要請し、医療機関で経過を確認する必要があります。

当院でのエピペン処方について

当院では、原則として15歳以上の方を対象に、エピペンの初回処方および更新処方に対応しています。

初診当日でも、アナフィラキシー既往や再発リスクが確認でき、
使用方法や使用後の対応を理解していただける場合には、当日処方を行うことがあります。

初回処方

過去の症状、原因、生活状況を確認し、必要性を判断します。

更新処方

有効期限切れ、紛失、進学・就職・旅行前などの更新相談にも対応します。

使用方法の確認

いつ使うか、使った後にどう行動するかを確認します。

専門医療機関との連携

院長は、アレルギー診療の専門施設である国立病院機構福岡病院での勤務経験があり、
現在も必要に応じて同院を含む専門医療機関へご紹介しています。

エピペンは、処方すること自体よりも、
「どのような時に使うか」「使った後にどう行動するか」を理解しておくことが重要です。

院長より

アナフィラキシーは、じんましんだけでなく、咳、喘鳴、息苦しさ、のどの違和感、血圧低下などを伴うことがあります。
ときには皮膚症状が目立たないまま、呼吸器症状や循環器症状が前面に出ることもあります。

エピペンを処方するときに最も大切なのは、
「持っていること」ではなく、「必要な時に使えること」です。

私自身は、使うべきか迷う状況であれば、早めに使用するよう説明しています。
アナフィラキシーでは、判断の遅れが命に関わることがあるからです。

食物アレルギー、蜂刺され、食後の運動で起こる症状、エピペンの更新などで不安がある方はご相談ください。

よくある質問

Q.じんましんがなくてもアナフィラキシーですか?

じんましんや皮膚の赤みが目立たないアナフィラキシーもあります。
特に、急な息苦しさ、のどの違和感、血圧低下、ふらつき、意識がぼんやりする症状がある場合は注意が必要です。

Q.じんましんだけでもエピペンを使うべきですか?

じんましんだけで全身状態が安定している場合は、必ずしもエピペン使用とは限りません。
ただし、息苦しさ、咳、喘鳴、のどの違和感、ふらつきなどを伴う場合は注意が必要です。

Q.エピペンを使った後、症状がよくなれば受診しなくてもよいですか?

いいえ。エピペン使用後は、症状が一度改善しても必ず救急要請し、医療機関を受診してください。

アナフィラキシーでは、一度よくなったように見えても、数時間後に再び症状が悪化することがあります。
これを二相性反応と呼びます。
自己判断で帰宅せず、医療機関で経過を確認することが大切です。

Q.高校の先生にエピペンを持っていることを伝えるべきですか?

はい。高校生の場合は、担任の先生、養護教諭、部活動の顧問などに情報を共有しておくことをおすすめします。
本人がエピペンを使えない状態になった時、周囲の大人が救急要請や使用補助を行えるようにしておくことが大切です。

Q.初診当日にエピペンを処方できますか?

アナフィラキシーの既往や再発リスクが確認でき、使用方法や使用後の対応を理解していただける場合には、
初診当日に処方することがあります。

Q.エピペンの有効期限が切れた場合はどうすればよいですか?

更新処方をご相談ください。
有効期限が切れたエピペンをそのまま携帯していると、いざという時に十分な効果が期待できない可能性があります。

Q.蜂刺されが心配なのでエピペンを持てますか?

過去に蜂刺され後の全身じんましん、息苦しさ、ふらつきなどがあった方では、エピペン処方を検討することがあります。
登山、キャンプ、草刈りなどで蜂に刺される機会がある方はご相談ください。

Q.食後に運動するとじんましんが出ることがあります。相談できますか?

相談できます。
食物依存性運動誘発アナフィラキシーの可能性があるため、食事内容、運動内容、飲酒、薬剤使用、発症時間などを確認します。

Q.高血圧や心臓の薬を飲んでいてもエピペンを持てますか?

持てる場合がありますが、β遮断薬など一部の薬ではアナフィラキシー時の対応やエピペンの効き方に影響することがあります。
現在内服している薬がある方は、診察時に必ずお知らせください。

ANAPHYLAXIS / EPIPEN

エピペン処方・更新をご希望の方へ

大神内科クリニックでは、原則として15歳以上の方を対象に、
アナフィラキシーやエピペン処方・更新の相談に対応しています。

食物アレルギー、蜂刺され、食後の運動で起こる症状、エピペンの有効期限切れなどでお困りの方はご相談ください。